『女子の本懐―市ヶ谷の55日』(文春新書)(小池百合子)読了

基本的に政治家が書いた本には全く興味が無いが、古本屋で偶然見かけて何となく買った。思いがけず面白い本だった。
あくまでも小池氏の立場から書かれているので、他の関係者、特に守屋元次官の立場から同時期の顛末を文章にしたら、同じ事実に関してもまた違った文章になると思う。どちらが正しいとか間違っているという訳ではなく、小池氏にとってはこの本に書かれていることこそが真実であり、他の人にとってはそれは真実でないかも知れないということだ。
驚いたのは 55 日間の忙しさと、55 日間の記録がここまで克明に残っていることだ。もっとも大臣のスケジュールともなれば、秘書官か誰かが記録したものを後から参照した可能性もあるが、それにしても詳細かつ具体的に書かれていて、臨場感があり、読んでいて迫力を感じる。
第三章「一兵卒として」は、とにかく言いたい事を羅列しただけという感じで、正直呼んでいて面白くなかったが、自分の知らない出来事や思想が数多く書かれていて、勉強にはなった。


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