仮面舞踏会


8月11/12日は、新宿区民オペラで Verdi の『仮面舞踏会』の本番。今回の自分の役目は、バンダの Bombardino パートを Euphonium で吹くこと。
もともとオペラにはほとんど興味が無く、全く聴いたこともなければストーリーも知らないまま参加させていただいたため、いきなり舞台裏の世界からオペラを知ることになった。出番は少なかったが、貴重な経験をさせていただいたと思う。
舞台裏上手の狭い空間の中で出番を待っていたが、ちょうど自分の位置からは、ステージ前縁と、下手側に設置された字幕ディスプレイが見えたので、3 幕だけはストーリーを概ね知ることができた。というか前縁 3m くらいだけ鑑賞していた。右の写真は 11 日の午後に行われた、12 日公演のリハーサルの合間に、自分の立ち位置から撮ったもの。

出番を待っていながら、Verdi うまいなぁ、と(偉そうに)思ったところがいくつかあった。例えば Renato が「自分は同志だ」と言うところで、一瞬だけ金管楽器の勇ましいフレーズが重ねてあったり、Riccardo が神にナントカ(祈るんだか誓うんだか)と言うところでは、Flute を中心とした、まさに神に祈るような響きを使ったりして、なるほどオペラの曲っていうのはこういうふうに作るのか、と感心した。オペラ業界の人たちから見たら常套手段なのだろうけど。
また、12 日の Amelia 役である渡海千津子さんが、前日のリハーサル、本番当日とも、舞台の途中で上手側に引いてこられた際に、「バンダの皆さん、狭い中大変ですね。頑張って下さいね」などと声をかけて下さった。嬉しかった。これがオペラ業界特有の一体感なのか、この方がたまたまそういう気配りをされる方なのかは分からないが、こういう細かいことが大事なんですね。